週刊本吉研究室③6月28日号『「働く」選択ができる社会へ』
雨が降ったり止んだり、晴れたりと、色々な天気と過ごしてきた6月も残りわずかとなってきました。今回は、6月の『ロクイチ』報告にちなんで、障害者の雇用についての情報をご紹介したいと思います。
ロクイチ(6月1日)報告とは??
ロクイチ(6月1日)報告とは次のような内容のものです。
毎年6月1日時点での障害者の雇用状況をハローワークに提出する報告書で、障害者雇用義務のある事業主は報告が義務付けられている。ハローワークはこの報告をもとに、「障害者雇用率(法定雇用率)」で定められた基準の達成状況を確認する。雇用率の低い企業に対しては、2年以内に雇入れを実現させるための「障害者雇入れ計画」の作成・提出など、雇用率達成のための実施勧告・指導を受ける。
(チャレンジラボ 障害者雇用を企業の力に変える より引用)
障害者雇用率というものは厚生労働省が定めているもので次のように計算されます。
実際の雇用状況は??
厚生労働省が発表している、2021年(令和3年)の障害者雇用状況の集計結果によると、民間企業の障害者雇用数は59万7,786.0人、実雇用率は2.20%という結果で、民間企業の障害者雇用率(法定雇用率)2.3 %を下回る結果となっています。
下の図に,企業規模別の障害者雇用数と実雇用率、法定雇用率達成企業数をまとめてみました。従業員45人以上500人未満の中小企業は実雇用率が2.20%を下回っていることが分かります。
様々な原因が考えられますが、中小企業は人的リソースや経営資源に限りがあるため、障害の状況に応じた作業内容等の改善や人材の確保が難しいということが課題の一つであると思います。従業員数が少ない中で2.2%の障害者雇用率を達成することは、中小企業にとっては大きなハードルなのだと思います。
また、障害者を雇用するためのノウハウが不足しており、採用や選考、従事作業の設定などをどのように決めればよいのかがわからないという企業も多いのではないかと考えます。
最後に
今私も障害者のライフプランニングについて研究していますが、働くことを生きがいとして生活をするのか、働かないという選択をするのかはその人の自由だと思います。しかし、働きたいと思っている方たちを受容する社会を広く作っていく必要性もあると思いました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!