週刊本吉研究室⑬9月20日号『原動力は人との関わり』

こんにちは。広い範囲に台風の影響が出ておりますが皆様ご無事でしょうか。私は現在、大学生最後の夏休みを過ごしております。いろいろ経験してきて結局、人との出逢いが世界の広がりだったな、と感じたところです。拙い文章ですが、最後までご覧いただけますと幸いです。


私は、大学1年生の4月から手話の勉強を始め、今では特技だと言えるくらいになりました。それでも、手話でコミュニケーションができるようになるためには、単語や文法を形式的に覚えるだけでは足りないことを日々、実感します。実際には、頑張って覚えた単語を使うより、むしろその場で思いついたジェスチャーの方が伝わることすらあります。更には、歴史や文化、そこからくる相手の考え方も知って正しく理解する必要も感じています。

これは、手話を第一言語とする方と関わる時にだけ通用することではないと思います。特別支援教育を学んで実感するのも、一人一人を知って理解して関わることの大切さです。例えば、「聴覚障害」にも程度があり、他の障害や特性を併有している場合もあります。私自身、大学で知識ばかり増やそうとしても入ってこなかったり、知識同士が結びつかなかったりしました。それが、実際にいろいろな人と関わる中で、これまでの学びを思い出して関わり方を少し工夫してみたり、何も思い出せなくても、その人に合った関わり方を模索することによって後から知識を経験と結びつけられたりしました。

私は、特別支援学校で教育実習をしたり、手話サークルや「熊とフレンズ」に参加したり、自閉症の小学生に家庭教師として関わったり、「かいじゅうの森くまもと」でボランティアをしたりと、学内外で「障害」のある方と関わる貴重な経験をしてきました。短期間の実習やボランティア以外は現在も継続しています。その時、こういう「障害」だから、「特性」だから、と考えて関わるばかりではありませんでした。もちろん、知識はその人を理解するために必要だと思っています。ただ、関わるほど見えてくるその人の良さや面白さがあるので、その人ともっと話したいという思いが募ります。私の場合は、その相手が手話を使う人である時が多かったので、手話を勉強する意欲になりました。

継続は力なりと言いますが、継続することを目標にしてしまうと活動の意味や目的も見失いますよね。アウトプットするタイミングや、思わぬ形でも成果を実感する瞬間があると、モチベーションになるのではないでしょうか。これまで色々な活動を始めて継続してこれた私の原動力は、そのタイミングや瞬間の積み重ねだったのではないかと考えています。例えば、「かいじゅうの森くまもと」で手話を使ってボランティアした時、家庭教師先の子どもの成長に気付いた瞬間などです。どの経験も人との関わりがあってこそでした。だから、私は人との関わりが原動力になるのだな、と実感するようになりました。

しかし、コロナ禍では人との関わりが制限されてきました。人と関わる経験、人の役に立つ経験、人の役に立てなかった経験など、「支援する-される」関係を超えた経験が、少なくとも私の意欲を高めてくれたと感じています。コロナ禍で入学した、学生サポートサークルの後輩たちが、そのような経験をできるよう卒業研究では励んでいきたいです。

後輩へ

もちろん「継続は力なり」ですが、いろいろなことを経験してみるのも自分の希少価値を高めることに繋がると思います。制限された大学生活で、新たな一歩を踏み出せなかった人もいるかもしれません。私が伝えられるのは、何か始めてみたらそこから世界が広がる、ということくらいです。残りの大学生活で良い出逢いがありますように。

稚拙な文章でしたが最後まで読んでくださりありがとうございました。では皆様、台風や朝晩の寒暖差に気をつけてお過ごしください。

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