週刊本吉研究室㉓11月29日号『「令和の日本型学校教育」とは?』

 皆さんは「令和の日本型学校教育」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?私は教員採用試験に向けて勉強しているタイミングで知り,教師になる上では押さえておくべき要点であると考えています。今回は,「令和の日本型学校教育」の概要とその実現について書いていきたいと思います。

  1. はじめに
  2. これまでの日本型教育について
  3. 「令和の日本型学校教育」の姿
  4. 「令和の日本型学校教育」を実現するためには?特別支援教育が鍵を握る!

1.はじめに

「令和の日本型学校教育」とは,中央教育審議会という文部 科学省に設置された有識者の組織から生まれたものです。中央教育審議会は令和3年に行われた総会において,『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~すべての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)』を取りまとめました。

2.これまでの日本型教育について

 では,今までの日本の教育とはどのようなものだったのでしょうか。日本の学校教育は学校が学習指導のみならず,生徒指導の面でも主要な役割を担い,児童生徒の状況を総合的に把握して行うことで子どもたちの知・徳・体を一体で育むことができ,諸外国から高い評価を受けています。

 ここにある,知・徳・体とは,以下のことです。

知・・・学習機会と学力の保障
徳・・・人間としての発達や成長の保障
体・・・身体的・精神的な健康の保障

 しかし,現在では,特別支援教育を受ける児童生徒や外国人児童生徒等の増加や貧困,いじめの重大事態や不登校児童生徒の増加等により,子どもたちの多様化は進んでいます。また,児童生徒の学習意欲の低下も課題となっています。そこで新学習指導要領を着実に実施することやGIGAスクール構想を実現することなどの改革を進めるということになったのです。

3.「令和の日本型学校教育」の姿

 「令和の日本型学校教育」では,学びを2つの観点から整理しています。

➀個別最適な学び

  • 特別なニーズを要する児童生徒により重点的な指導を行うために,指導方法や指導体制の工夫改善に努める(指導の個別化
  • 子ども自身の学習が最適となるように,子供の興味や関心等に応じ一人一人に応じた学習活動や学習課題に取り組む機会を提供する(学習の個性化

②協働的な学び

  • 児童生徒の学びが孤立しないように,探求的な学習や体験的な学習を通して子ども同士で協働しながら学習を進める
  • ともに学んでいく中で一人一人の良い点や可能性を生かし,異なる考え方が組み合わさりよりよい学びを生み出す

 それぞれの学びを一体的に充実させ,主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善につなげることをねらいとしています。

4.「令和の日本型学校教育」を実現するためには?特別支援教育が鍵を握る!

 「令和の日本型学校教育」について,ある程度お分かりいただけたでしょうか?学びを2つの観点から捉える中で,これらを実現するには私は特別支援教育が重要であると改めて感じました。

 個別最適な指導では学習機会を均等に設けることが重要視されています。例えば,書字が苦手な児童が授業を受けると,板書に手いっぱいで先生の話を集中して聞くことができないでしょう。これは学習機会が均等であるとはいえません。そこで,その児童には穴埋めプリントを用意することで,板書に気をとられることなく授業に参加することができるようになると考えられます。このような手立てを施すことで児童生徒は授業を主体的に受けることが可能になります。

 しかし,教員の特別支援教育に対する知識不足も否めません。特別支援教育の充実させるにあたり校内研修の場や特別支援コーディネーターの設置などもされていますが,私もまだ現場に出たことがないので,しっかりと機能しているかわかりません。私は,「特別支援教育について学ぶ私たちが専門性に優れている!」と自覚して教育に携わっていきたいと考えています。そのためにも日々努力していきたいです。

 拙い文章でしたがここまでご覧いただきありがとうございました!

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