週刊本吉研究室㉜『拡散思考、話が脱線、反芻思考の私がおすすめするツール「マインドマップ」』
作成したマインドマップ
目次
- プレゼンテーションツールの変遷、word、PowerPoint、マインドマップ
- YouTubeでプレゼンテーションツールとしての使い方を知る
- 学生さんの中からマインドマップユーザーが登場!
- 私のマインドマップの使い方(論文の構成、プレゼンテーション、思考整理、作業リスト、会議録)
- 便利ツールを開拓してみよう!
①プレゼンテーションツールの変遷、word、PowerPoint、マインドマップ
大学中心の生活をするようになって20年近くになりました。その間に、話をするときのツールは徐々に広がってきました。
私が学生だった2000年代から、wordで作成したレジュメ、PowerPointでのプレゼンテーションを主に使ってきましたが、最近はプレゼンテーションに用いるツールも多様になってきているように感じます。
その中で、最近私が使い始めたのがマインドマップです。マインドマップのサービスも色々とありますが、私は「mind meister」というサービスの有料プランを使っています。
マインドマップそのものは思考の整理方法として知っていました。プロフェッショナル仕事の流儀の中で、病弱教育の副島賢和先生が使われている様子が映っており、カウンセリングの時に使うひとつの手段という認識でした。
②YouTubeでプレゼンテーションツールとしての使い方を知る
2021年2月に、マインドマップを使って説明している動画にYouTubeで出会いました。日頃、そのチャンネルの動画は画面を観ることなく、通勤やジョギング、ウォーキングをしながら聴いています。内容が整理されていて、わかりやすいので画面を観なくても説明がわかるのです。
当時は、「変わったプレゼンテーションだなぁ」と思っていましたし、PowerPointでプレゼンテーションをするのが当たり前だと思っていたので、マインドマップを自分が使うようになるとはその当時は全く思っていませんでした。
マインドマップそのものについての説明動画も「ふーん、そうなんだ」と思うくらいで、仕事道具に採り入れることは考えていませんでした。
③学生さんの中からマインドマップユーザーが登場!
そんな中、2022年4月から1年間の留学に来られた学生さんの中からマインドマップユーザーが生まれました。ICTツールや情報配信サービスなど、契約してどんどん有効活用される学生さんです。
私の講義はPowerPointを使っているのですが、授業後に講義内容をまとめ直したマインドマップを見せてもらいました。私の頭の中が表現されており、なんとなく気持ちの良い体験でした。とても不思議な感覚だったことを覚えています。私も影響を受けて使い始めるようになりました。きっかけをもらったことに感謝です。
その他にも、障害がある人の人生に関わる専門家や学問領域についてまとめられたマインドマップも見せてもらいました。隠している状態から、徐々に開いていく感じがとてもワクワクするのですが、パソコン上で操作するツールだからこそのメリットです。マインドマップにまとめられている情報すべてを同時に見せられると圧倒されてしまうのですが、少しずつ開いていくことができるので、気持ちがついていきやすいのです。
その学生さんは、書籍や論文などから集めた情報をマインドマップにまとめ直し、中学生や高校生と一緒に学習上・生活上の課題探し・目標設定ができるツールをオリジナルで作成されました。今後のさらなる有効活用が期待されています!
④私のマインドマップの使い方(論文の構成、プレゼンテーション、思考整理、作業リスト、会議録)
マインドマップを導入して以降、考え事をするときにはいつも開くようになりました。自分自身が考えたことが目の前に残る良さを感じたからです。
具体的な使い道は以下のようなものがあります。
1)論文の構成
2)プレゼンテーション
3)思考整理
4)作業リスト作成&共有
5)自分用の会議録
1)論文の構成
こちらは、卒業論文の指導をするとき、自分自身の論文の構成を考える時に使います。目次を作成しつつ、各章で何を書くのかを整理することができます。
「あのことを書こう」と思っていたのに、記録に整理せずに置いておくと忘れてしまうことがあります。マインドマップを使ってどこに何を書くのかを整理し、いつでもブラウザ上で確認できるようにしておくと作業が捗ります。ふと思いついたアイデアもマインドマップ上に記録すると、既存のアイデアとの関係も整理されます。また、位置を変えたり、つながりを変えたりすることもできるので、頭の中でのつながりもスムーズに更新することができます。
また、事前にマインドマップで計画を立てて共有しておくと、共同での編集作業で同じことを何度も書いたりしてしまうことを避けることもできます。
2)プレゼンテーション
PowerPointでプレゼンテーションを作成するときに、内容とデザインを並行して考えることがあり、なかなか作業が進まなくなることがあります。
話したいことを優先して作成すると文字ばかりになってしまうこともあります。また、スライドとスライドのつながり、関係性、階層構造を考えながらまとめるのに苦労することもあります。こういう時に「粗いプランで良いから、まずは作り出してみよう」という思いでマインドマップを作成すると、全体のつながりが見えやすいので作業が捗ります。これも不思議な感覚です。
Mind meisterの場合には、リンクやメディア、コメントなどを挿入することができます。スライド上の配置や文字や図の大きさ・バランスなどを気にすることがないので、妙なこだわりを発揮することもなくなりました。そのため、私にとっては時間の節約になっています。
※スライドデザインについては好き嫌いがあると思います。きれいなスライドを苦しむことなく作成される方は「すごいなぁ」といつも感動しています。
3)思考整理
気持ちが落ち込んでいる時や、不安なことがある時は同じことを何度も何度もぐるぐる回って考えてしまうことがあると思います。反芻思考です。これは非常につらい状態で、本人は「もう考えたくない!」と思っているのですがなかなか止まらないのでやっかいです。
私の場合には、反芻思考を止める時に役立っています。頭の中でぐるぐる考えていることをマインドマップに書き出すと、何度何度も同じことを思い出さなくてもいいのです。
また、複雑なことを考える時にも役立ちます。考えごとの途中でも、マインドマップに残しておけばスムーズに再スタートすることができます。
個人的な感覚ですが、考え事をするときの脳への負荷が減りました。
4)作業リストの作成&共有
たくさんの作業を、人数をかけて並行して進める時にも役立っています。作業リストをマインドマップで作成&共有しておくと以下のようなメリットがあります。
- 作業の全体像がつかめる
- 担当者が分かりやすい
- 進捗状況がつかめる
- 作業の重複を回避できる
この機能はマインドマップでなくても成り立ちますが、全体像が見えるというところに大きなメリットがあります。
5)自分用の会議録
人を相手にする仕事をしていると、人の話を聞いて情報を整理しつつ、質問をしたり、コメントをしたり、新しいアイデアを出したりする機会は多くあると思います。頭がフル回転します。私の場合には以下のような状況があります。
- 研究に関する打ち合わせ
- ケース会議
- 研究発表に対する質問・コメントをするとき
従来であれば、話を聞きながらコンコンと湧き出る質問・コメント・アイデアを、配布された資料に転々と書き留めていました。言いたいことは色々ある、だけどまとまりがない状態でした。
マインドマップを使うようになってから、相手が話した考えや事実、自分自身の考えたことなどを関係づけたり整理したりしやすくなりました。話す内容の取捨選択も、画面上で簡単にできます。
会議後にマインドマップそのものを共有することもできるので、時間がなくて伝えられなかったことも共有できます。
⑤便利ツールを開拓してみよう!
仕事ができる人が日常的に使っているツールなど、仕事環境をマネしてみるのは良い経験になると気づけました。
- 仕事道具
- 仕組み
- マインド
- コミュニケーション
- 使う言葉
- お金の使いどころ
これからもたくさん吸収して、自分自身の仕事環境を良くして、良い成果につなげていきたいと思います。
他の学生さんが日常的に使っている便利ツールも知りたいなぁと思いつつ、今回はここまでにしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!