脳性まひの子どものための意思表示教材「こんなとき、どのカード?」

発表の流れ
①対象生徒
②学習指導要領における位置づけ
③指導目標
④評価規準
⑤教材の概要
⑥教材の準備
⑦教材の使い方
⑧工夫した点
⑨改善すべき点

①対象生徒
・中学生女子
・脳性まひ(知的障害あり)
・泣くことによって意思表示をする
・発語は「あー」や「うー」がほとんど・手を動かし、手で物を持つことができるが、指先の細かな動きに困難がある
・相手の言っていることは理解できる

②学習指導要領における位置づけ
第6章自立活動の内容
6コミュニケーション
(4)コミュニケーション手段の選択と活用に関すること
①この項目について「(4)コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。」は,話し言葉や各種の文字・記号,機器等のコミュニケーション手段を適切に選択・活用し,他者とのコミュニケーションが円滑にできるようにすることを意味している。(特別支援学校教育要領・学習指導要領解説自立活動編p97)
②具体的指導内容例と留意点
・・・言葉でのコミュニケーションが困難な場合,まず,自分の意思を適切に表し,相手に基本的な要求を伝えられるように身振りなどを身に付けたり,話し言葉を補うために絵カードやメモ,タブレット端末等の機器等を活用できるようにしたりすることが大切である。(特別支援学校教育要領・学習指導要領自立活動編p99)

③指導目標
①教材の使い方がわかる
②教材を使って泣くことなく意思表示をすることができる
③コミュニケーションの楽しさを知る

④評価基準
①教材の使い方がわかる
◎意思表示絵カードの表す意味がわかる。
○教師の支援により、意思表示絵カードの表す意味を理解できる。
②教材を使って泣くことなく意思表示をすることができる。
◎教師の支援なしで意思表示絵カードを選択し、相手に提示することができる。○教師の支援はあるが、意思表示絵カードを選択し、相手に提示することができる。
③コミュニケーションの楽しさを知る
◎自ら意欲的に意思表示絵カードを選択し、相手に伝えようとする。
○教師の支援のもと、意思表示絵カードを使って相手に意思表示をしようとする。

⑤教材の概要紙芝居に描かれた場面を見て、意思表示をするのにふさわしい絵カードを選択して相手に提示する。

⑥教材の準備
①意思表示絵カード準備物:紙、ラミネートフィルム、ラミネーター、インデックスシール、穴あけパンチ、ビニールテープ、紐
②紙芝居準備物:紙、ラミネートフィルム、ラミネーター

⑦教材の使い方
①教師が紙芝居を見せ、場面の状況を説明する。
②生徒がその状況で意思表示をするのにふさわしい絵カードを選び、教師に提示する。

⑧工夫した点
・意思表示絵カードにインデックスシールを使い、生徒が伝えたいことを探しやすくした。
・意思表示絵カードの周りにビニールテープを貼り、指先の動きに困難がある生徒でもカードをめくりやすくした。
・日常生活でもすぐに手に取れるように、絵カードに紐をつけて首や車いすにかけられるようにした。

⑨改善すべき点
・首に紐をかけると事故の危険があり、車いすにかけると車輪に巻き込むおそれがある。→車いすの手が届く場所にポケットを設置し、絵カードを収納する。
・様々な場面の紙芝居を印刷してラミネート加工するのは時間と資源が多くかかってしまう。→タブレットなどのICT機器を活用する。

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